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歯からの感染で蓄膿になってしまった患者さん

2023.02.20

インプラント治療を受けた方に知って頂きたいこと、
このような事にならないように患者様に
メインテナンスの参加にはご協力頂きたいと思います。
12年前、初診にて来院された患者様のお話です。
他院にて治療されていましたが歯を抜歯することになり
インプラント治療が希望のため当院に転院されてきました。
現状を説明し入れ歯はイヤだということで
インプラント治療を行うこととしました。
手術が怖いため恐怖感なく行える静脈内鎮静(眠った状態で治療する)を併用し、
インプラント手術を行いました。
右上はインプラントを埋め込むのに十分な骨の高さが無いので、
上顎洞という鼻の粘膜を持ち
上げて骨量を増やす手術(サイナスリフト)を併用して
インプラント手術を行いました。

サイナスリフトについて説明

全顎的な治療が終了し、その後3カ月に一度の定期的な
メインテナンスに参加されていましが、
コロナの影響で1年間来院が途絶えてしまいました。
しばらくして娘さんのメインテナンスで一緒に来院された際、
最近、頭が痛いと言い、鼻の症状もあった為、
歯が原因で感染したのでは?とお伝えしたところ、

患者さんは耳鼻科を受診、MRIを撮影してきました。
結果は上顎洞炎(ちくのう)になって
いることが分かりました。

耳鼻科の先生からも歯も調べて欲しいとのことで当院に来院。
CTにて歯を調べたところ、やはり歯から鼻の空洞に感染していました。
上顎洞炎には2種類あり、鼻が原因の場合と歯が原因の場合があります。
歯が原因の場合は歯を治さなければ蓄膿は治りません。

↑鼻の空洞は炎症があり真っ白です。

メンテナンスと手入れを怠っていた為、
インプラントと自分の歯が歯周病になり、
炎症を起こし、鼻に感染したという事です。

その後、静脈内鎮静にてインプラント撤去と抜歯を行った所、
2か月後には鼻の炎症は消失していました。

↑原因の歯を抜歯し、鼻の空洞がきれいに

ここ数年、忙しく歯ブラシも怠っていたとの事で、
大変後悔されていました。
メインテナンスは歯のチェックだけではありません。
もちろん歯のチェックから入りますが、
かみ合わせのチェック、粘膜のチェック(口腔がんのチェック)、
体の変化や薬が増えて
いないかなど様々なことをチームでチェックしています。

定期的に来ていれば何かあった時でも、
早い段階で対処できるので大事に至らず済みます。
その分費用もかからないという事です。
インプラントは入れて終わりではありません。
車と同じでメンテナンスが必要です。
入れた後のケアがとても重要になりますのでメンテナンスには
積極的に参加されますようお願い申し上げます。

追伸 当院では困っている方を助けるためセカンドオピニオンを
   積極的に受け入れています。

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