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日本口腔インプラント学会に参加してきました。

9月20、21日はお休みを頂き、

博多で行われた日本口腔インプラント学会に参加してきました。

私は専門医なので毎年、専門医教育講座を受けなければなりません。

20日の専門医教育講座の某教授の講演の内容。

インプラント治療も10年位で交換が必要…
って患者さんに言えればいいんですよね。
一生持ちますなんて言ってしまうから
患者さんの誤解を招くことになる。

人工股関節を行う整形外科医は10年ごとに交換だよ
って最初から患者さんにお話ししてる。
人間は加齢とともに誰もが変化していくから、
微調整で限界が来たらその時々の環境に合わせる。

実際もっと長持ちするがインプラントのかぶせ物は消耗品でもあるし
よく咬めれば咬めるほど摩耗していきます。
(わかりずらい方は車のタイヤをイメージしてください)
良いタイミングでかぶせ物だけでも交換して、
他の歯とのかみ合わせのバランスを整える。
天然の歯だって減るんだからインプラントも同じ。

…とのこと。

タイミング良くリペアした方が骨内のインプラントが守られる。
そんなことを私も常々患者さんに話してます。

そして話題は連携医療に。

超高齢社会に突入している日本。
身体が不自由になった際には様々な人がサポートする。
医師、看護師、ヘルパー、ケアマネージャー…。
挙げればきりがないほど様々な職種の人が関わるのだ。
そしてその人たちにあまりにも口腔知識がない…。涙

かみ合わせと痴呆
歯周病と高血圧,糖尿病,心筋梗塞,脳梗塞
咀嚼嚥下と誤嚥性肺炎
抗がん剤と顎骨壊死

口腔から全身の健康管理をする必要性、
なかなか理解してもらえないんですよね…。

清掃しにくいので除去して入れ歯にしてくれませんか?
そんなことを依頼されることが多いのだそうだ。

これだけは私の考えをはっきり言っておきたい。
入れ歯にしたら咬めなくなるし、清掃しやすいというけれど
入れ歯にどれだけカンジダ菌が付くか知ってます?
きれいに手入れしてればいいですが大半はそうでないので
入れ歯についている菌が繁殖し、誤嚥性肺炎を引き起こす
可能性が高くなります。また食事の楽しみがなくなったら
どうでしょう?もしかしたら生きる希望も失ってしまうかも
しれませんよ。

健康寿命を延長させるために「食事」はかなり重要ですよね。
歯の重要性を他の職種の人たちに理解を深め、
チームで済みやすい生活環境を構築しなければなりません。

夕食は岩田ご夫妻と一緒にもつ鍋を食べに行きました。

理事長 金子泰英