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患者様の矯正例

当院の患者様の矯正の例をご紹介致しますので、ぜひ拝読して下さい。

初診時の年齢15歳(中学3年生)女性


右上1番の前歯(画像①)が出ている事が気になり、他院のカウンセリングを受けましたが小臼歯の抜歯が必要と言われました。しかし抜歯は避けたいという事で当院に来院されました。

当院は症例にもよりますが、基本的には抜歯をせずに矯正治療を行います。

右上1番の前歯

右上1番の前歯


また、下顎の前歯(画像②)の向きも気にされていて全体的に歯並びを治したいとのことでした。

下顎の前歯

 

【初診カウンセリング】


初診カウンセリングにてパノラマレントゲンとカラー写真を撮り、口腔内を確認し診断していきます。
画像①のように前歯にスペースが足りず1本前に出ている状態です。
また下顎の歯並びも狭いため前歯のスペースが足りず歯の角度が曲がった状態で生えてきたことにより、歯並びが乱れていると説明しました。

その後患者様の希望を伺います。
・どのような見た目にしたいか
・どのような装置での矯正治療をしていきたいか
 などのその方に合った治療方法を選択するために、生活スタイルや希望などを確認しています。

この患者様は、当時受験生だったためなるべく早く終わらせたいということを第一に希望しておりました。
そのため、この症例での最短で終えられるプランとしてブラケット矯正を勧めました。見積りや詳しい治療方法の説明を聞き同意を頂き、矯正治療スタートします。

【顎機能検査】


矯正治療開始の前に必ず顎機能検査を行なっていきます。現在の噛み合わせが正しい位置にあるのかどうか、

また矯正治療後に噛み合わせの位置が悪くならないようにあらかじめ知っておくためです。
必要に応じて3種類の検査を行います。
①マイオモニター
②ディグマ
③筋電図

詳しい検査方法に関しては、『当院で行う矯正のメリット』を拝読して下さい。

【MFTトレーニング】

この方は、舌で歯を押す癖(舌癖)があり、口も大きく開くことが難しく治療が困難であったため“MFTトレーニング”を私生活で行っていただきました。

MFTトレーニング(口腔筋機能療法)とは、正しい舌の位置にすること、筋肉の動きを覚え習慣化させる訓練のことです。

トレーニング方法はいくつかあり、特に重要としている‘‘あいうべ体操‘‘をご紹介します。

患者様の矯正例-あいうべ体操カード

口を大きく開けて「あ」、口角をしっかり上げて「い」、口を尖らせて「う」、舌を思い切り出して「べ」と動かします。

これを1日10回×3回以上行います。

この患者様はトレーニングをとても頑張って頂いたため早く改善され、歯型の型取りなどの治療が

スムーズにできるようになりました。

 

【歯周病初期治療】

当院では治療を開始する前に必ず口腔内を綺麗にしていきます。

特に矯正治療中はブラケットなどの矯正器具が付いていることにより、歯磨きが難しくなり磨き残しが増え虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

そのため矯正治療中もこまめにクリーニングや歯周ポケット内の除菌など行っています。

また歯磨きの指導も徹底的に行いセルフケアにもご協力頂いております。

 

【カリエールモーション リンガールアーチ】

カリエールモーションとは、下記の写真のようにブラケットやマウスピース矯正治療を開始する前の準備に使用する装置のことです。

全ての歯を動かす前に、犬歯から奥歯までを正しい位置にすることで効率的な治療をすることが可能です。

また他の装置に比べシンプルで違和感が少ないことが特徴です。

リンガールアーチとは、動かしたい対象の歯だけ動かせるように固定をしながら進める装置です。

つまり数本の歯の位置や傾きを変える治療に適しています。

今回の場合、ブラケット矯正に移行するまでは下顎が動かないように固定しています。

 

上顎 カリエールモーション

上顎カリエールモーション

 

上顎カリエールモーション
下顎 リンガールアーチ   

このように下の前歯がガチャガチャだと歯石がたくさん付いてしまいます。長期的にみてよくありません。

下顎リンガールアーチ 

【約5か月後】

約5か月後001

約5か月後002
見て分かるように装置を付けている歯が後ろに下がり歯と歯の間に大きくスペースが出来ます。

スペースが出来たらワイヤー矯正に移行します。

ワイヤー矯正の期間を短くするために違和感の少ない装置(カリエールモーション)にてスペースを作っています。

 

【ブラケット装着】

上顎のカリエールモーションの装置を外しブラケットとワイヤーを付け全体的に動かしていきます。

ブラケット装着001
ブラケット装着002
ブラケット装着003
ブラケット装着004
【1か月半後】

下顎のリンガールアーチを外しブラケット矯正に移行しました。

1か月半後001

そのころ上顎の前歯も歯列に収まり綺麗に整ってきました。

1か月半後002

1か月半後003
1か月半後004
1か月半後005
【1か月後】

上顎はほぼ完成ですが、下顎との咬み合わせの調整が必要なため、微調整します。

下顎は、前歯を並べるスペースができてきたため徐々に綺麗になっています。

1か月後001

1か月後002

1か月後003
1か月後004
1か月後005
【完成】5か月後

ブラケットを外しました。来院当初に気にされていた前歯が出ている箇所は歯列に収まりました。同じく下の前歯のガチャガチャも改善され、見た目がとても綺麗になりました。また咬み合わせもしっかりと合わせ機能面でも快適に過ごせるようになります。

※下の前歯がガチャガチャの場合は歯を動かすと歯と歯の間に隙間ができてしまいます。気になる方はこれを改善するために歯肉移植という方法もあります。

ブラケットを外してからは歯並びの後戻りを防ぐためにマウスピースを使用して頂いております。

5か月後001
5か月後002

5か月後003
5か月後004
5か月後005

来院当初歯並びを気にして話すときや笑う時に口元を隠すことが多かったのですが、綺麗になった現在は明るい表情や笑顔を見せてくれるようになりました。

歯並びを変えるだけで、その方の人生を大きく変えることもあります。少しでも歯並びや見た目を気にしている方は勇気をもって一度相談してみませんか?