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夏休みの宿題への違和感

2025.08.27

✨ 「せっかくの休みが、宿題で台無しになっていませんか?」

小さい頃、夏休みはいつも楽しみだった。せっかくの休みなのに、宿題をやらなければならない時間がのしかかるのが本当に嫌だった。私は小さい頃、宿題をやれやれと強く言われることはなかった。むしろ、あまりにも家でぼーっとしすぎたので、スポーツをもっとやっておけばよかった、と心から感じている。

合宿と親戚の家で得た学び

🌲 「自然の中で遊んだ経験は、一生の宝物になる。」

夏はキャンプ合宿、冬はスキー合宿などに積極的に参加させられていた。これがすごく楽しく、今でも鮮明に覚えている。自然の中で体を動かし、仲間と過ごす時間は、机に向かう勉強よりもずっと価値があったのではないかと思っている。

さらに高学年になってからは、積極的に親戚の家に泊まりに行き、普段の生活では得られないさまざまな考えや価値観を教わることができた。その経験があったからこそ、のちに中学から全寮制の秀明学園を選ぶことにつながったのだと思う。

秀明学園での寮生活

⏰ 「厳しい規律が、仲間との絆を深め、人間性を育てた。」

私自身、秀明学園の中学一年のとき、池に溺れている子を助けて表彰されたことがある。今でも学校ではちょっとした「伝説」として語り継がれている。

寮生活は非常に厳しく、テレビやマンガ、金製品は禁止。朝は6時に起きて体操から始まり、放課後に部活動や食事を済ませると、18時から21時までは夜間学習に必ず参加する決まりだった。こうした環境は大変ではあったが、同級生同士だけでなく、先輩後輩との間にも強い結束が生まれ、今でも深い絆でつながっている。振り返れば、この厳しい寮生活こそが私の人間形成に大きな影響を与えたと感じている。

日本の教育への疑問

📚 「勉強させることが、ゴールになっていませんか?」

一方で、自分の子どもたちに目を向けると、宿題の量は当時より格段に多いと感じる。日常的にも宿題が多すぎる。もしこの「詰め込み式教育」で日本の学力が今でも世界一なら、それも理解できる。しかし現実はそうではない。学力は少しずつ低下している印象がある。こうした詰め込み型のやり方に疑問を抱かずにはいられない。

さらに思うのは、子どもに「勉強をさせている」多くの親の姿勢だ。自分自身が十分な学歴を得られなかった分、その反動として子どもに押し付けているように見えるケースが少なくない。しかし今の時代、必ずしも学歴だけが人を幸せにするわけではない。

私は歯科医師として30年仕事をしているので、これまで数えきれないほど多くの人を見てきた。その経験から断言できるのは、頭が良いだけでいい大学に行ったとしても、社会に出れば必ずしも使い物になるわけではないということだ。むしろ、医療の現場では「人間性」がすべてと言っても過言ではない。

人間性を育てる教育とは

🌱 「社会で通用するのは、学歴ではなく人間性だ。」

では、人間性を育てる教育とは何か。私は次のように考える。

遊びやスポーツ:勝ち負けを通して工夫する力やチームワークを学ぶ。

芸術や表現活動:音楽や絵画、演劇などで感性や創造力を育む。

自然体験:キャンプやスキー合宿など、自然と向き合い仲間と過ごすことで、自立心や協調性を高める。

地域活動やボランティア:異世代や異なる環境の人と触れ合い、社会性や思いやりを養う。

十分な睡眠と健全な生活習慣:健康な身体があってこそ、心も知性も育つ。

そしてもう一つ、自分自身の体験から強く言えるのは、多様な人と暮らし、価値観に触れることの大切さだ。親戚の家に泊まり、多様な考えを教わったこと。そして秀明学園という全寮制の環境で厳しい規律の中、仲間と生活を共にしたことは、自立心と人間性を大きく育ててくれた。

教育委員会への提言

🚸 「宿題の量ではなく、子どもの未来を見てほしい。」

日本の教育委員会も、もう一度立ち止まって考えてほしい。宿題を課すことそのものが目的化していないか。未来を担う子どもたちが、自分のやりたいことを見つけ、のびのびと考え、学び、挑戦できる環境を整えることこそ教育行政の責任ではないだろうか。

そして、いまだにマスクをさせている学校がある。これは果たして、勉強不足ではないだろうか。酸素が十分に脳に行かないと、脳の発達そのものが阻害される可能性がある。ここを理解し、子どもの健全な成長に何が本当に大切なのかを、教育現場の責任者には改めて考えてほしい。

親御さんへのメッセージ

💡 「宿題より大切なことがある。学歴より大切なものがある。」

どうかそれを信じて、お子さんの「やりたい」「楽しい」を応援してあげてください。きっとその経験が、未来を生き抜く力になります。

私自身、秀明学園での寮生活を通じて、人と支え合う大切さを学びました。中学一年のときに池で溺れていた子を助け、表彰されたことがありますが、それは勉強で得た知識ではなく、日々の生活の中で培った「勇気」や「人とのつながり」があったからこそできたことだと思います。

子どもに本当に残るのは、宿題の答えやテストの点数ではありません。人のために行動できる力、仲間を思いやる気持ち、自分の頭で考えて決断する力です。親御さんがその芽を信じ、育んであげることこそ、最大の教育になると私は信じています。

金子泰英

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