初めて当院に来られた患者さんに歯磨き指導を受けた事がありますか？
と聞くとほとんどの方はないと言います。
それはなぜでしょうか。保険治療では削ったり詰めたりしないと
利益が上がらない為、１番大切な予防業務はおざなりにされてしまうのです。
保険治療がある限りは、この状況は変わりません。
皆さんの大切な歯を１本でも多く残す為に当院では予防に力を入れています。

そして患者様には歯周病という病気がどれほど恐ろしいものかを
知っていただく必要があります。
歯周病がどのようなものか理解していただいていても
日本は他の先進国に比べまだまだ予防の認識が低いです。
ご自身の歯が歯周病であることを十分に理解していただくために
当院では歯周ポケット検査や顕微鏡を使って、菌のチェックを行っています。
まずは現状を知る事が大切です。
日本人３０代以上の８５％以上は歯周病です。

この菌を放置しておくと血管を通して心臓、脳、肺、胃など様々な臓器に
感染しひどくなると重要な病気を引き起こす事になります。
病院で亡くなる方のほとんどは誤嚥性肺炎です。

もちろん定期的なメインテナンスも大切なのですが、なにより大切なのが
日頃のブラッシング、フロス、歯間ブラシとなります。
私たちが３ヶ月おきにメインテナンスを行っていても
ご自身でブラッシングおろそかにしてしまうと
どんなに綺麗にしていても無駄なこととなってしまいます。

いくら時間が取れない場合であっても必ず１日３回は、
丁寧な歯磨きをする習慣をつけるようにして下さい。
特に夜寝る前に歯磨きをおろそかにしてしまうと眠っている間は
唾液が少なくなり乾燥している状態が続きますので、
菌が繁殖しやすくなります。
菌の繁殖を防ぐのに１番効果的なのは当院でお勧めしているＰＰＷのうがい薬です。

歯が健康であると体の健康にも直接つながります。
健康で長生きするためには予防が重要となるのです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　歯科衛生士　瀬下