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顎顔面矯正の私なりの考え

こんにちは。理事長の金子泰英です。

矯正治療もいろんなやり方があります。

大きく分けては抜歯するかしないか?

抜かなくてすむなら抜かない方がいいですよね。

私の方針は極力抜かないで矯正する考えです。

抜かない矯正にもやり方は沢山あります。

その中でもセカンドオピニオンで相談されるのが

「顎顔面矯正」です。

顎を広げるということは私もやりますが、

このやり方は上の顎の真ん中にある正中口蓋縫合を

広げる、正確に言うと骨を割るという方法で

広げるのですが、私が考える問題は3つ。

一つ目

急速拡大をやっている子たちは

痛くて毎晩泣いているそうです。

もし自分が患者だったらやるでしょうか?

二つ目

上顎ばかり広がり奥歯が咬まなくなってしまいます。

急速拡大を進める先生はこれでいいというんですが、

6歳臼歯が咬まなくなったらかみ合わせは

狂ってきます。すなわち顎関節に負担が

かかるということです。

セカンドオピニオンで来れれた患者さんの症例

11歳 女性

術前

奥歯がかみ合っていないのがわかります。

ブラケット装着6ヶ月後

奥歯もきれいにかみ合っています。

私は顎関節の位置をシビアに考えていますので

この方法は行いません。

装置は使っても骨を割ってまで

広げることは致しません。

三つ目は顔がかなり変わってしまうこと。

セカンドオピニオンで来た患者さんは

皆、「顔が大きくなってしまった」

といいます。上あごを無理矢理

広げれば顔も大きくなってしまいますよね。

きれいなスマイルラインが出る以上に

口が大きく見えたら正直変です。

私の矯正の考えは

極力抜かない、

なるべく短期間になるような治療計画、

かみ合わせが狂わないように歯を動かす、

ということをモットーとしています。

最近行っているのが

「カリエールモーション」

小さな装置で合理的に動かすことができ、

ブラケットを装着する期間を短くすることが出来ます。

受け口の症例です。

1ヶ月後

シンプルな装置ですが

糸切り歯から奥歯を同時に動かしていくため

合理的に動きます。

勿論個人差はありますし、

大人はもう少し時間がかかります。

大変なのは毎日のゴムかけだけです。

矯正治療はただ見た目だけよくなれば

いいわけではありません。

かみ合わせをしっかりと機能させなけば

必ず後戻りします。

矯正治療でお悩みの方、

また矯正後に顎が痛くなった、

かみ合わせが悪くなったという方、

是非相談に来たください。

今回のポイント
・矯正はかみあわせを考えて歯を動かすべき。
・シンプルイズベスト
・金額だけで決めると後悔することがある。
・きれいになれば人生変わります。
・歯並びが悪い歯科医が矯正治療を進めるのは説得力がない。