今回は、アメリカ人と日本人での歯並びの考え方の違い、矯正のメリットについてお話しします。ぜひ拝読してください。

〈アメリカでは歯への意識は格別〉

アメリカでは口元の美しさがとても大切とされています。矯正を行い歯並びを美しくするには、お金をいくらかけても構わないという考えを持っています。子供の頃に矯正をし歯並びを整えることは当たり前であり、決して特別なことではありません。そのため大人になり出っ歯や、すきっ歯、ガチャガチャなど歯並びの悪い人は少ないのです。また日本では数年前にかわいいと流行っていた八重歯はアメリカでは「ドラキュラ」の象徴とされています。そのためアメリカでは不吉なイメージを想像します。

一方日本人はどうでしょう？

ファッションやメイク、髪にお金をかける方が多いですが、歯にかけるお金の優先順位が後回しにされることが多いです。学生の頃にまれに矯正を行なっている子を見ましたが、ほとんどの子供はしていませんでした。しかし最近では俳優や歌手、アナウンサーなど人前で話す職業の方は歯をきれいに整えている方が増え、美容意識の向上やマスクを外す機会が増えたため矯正への関心も高まってきています。

〈アメリカで歯が重要視されるワケ〉

 

1.美しい歯はステータスだから

アメリカでは白く歯列が整った口元が、自己研鑽や育ちの良さを示すステータスとされています。歯がきれいというだけで格が上がっているように感じるのです。反対に金銭が貧しい方は矯正をせず、ガタガタな歯並びだったりします。このように歯並びのきれいさだけで判断されてしまうことも少なくないのです。そのため、親は子供を優先的に矯正をさせます。中には借金をしてまで矯正をすることもあります。歯を悪い状態で放っておくことは親の責任を問われる考え方もあるほどです。

2.ビジネスや就職を有利にするため

アメリカではビジネスや就職の際にも歯並びのきれいさが重視され結果を大きく変えることもあります。その理由は、歯の管理を行なっていない＝だらしないという印象を与えるからです。
歯並びは体格や容姿のように第一印象の1つとなります。上記のようにアメリカでは歯並びが整っていることはステータスであり、身だしなみの一部でもあるため、汚い状態ですと自己管理がされていないと判断されとても不利となります。また友人関係、恋愛においても歯のきれいさが重要視されるなど人生をとても左右することもあるくらいです。

〈歯列がきれいだと得すること！〉

歯並びを整え見た目を美しくすることはもちろんのこと、機能面でも大切なことがあります。

1.歯周病や虫歯のリスクが減る

歯並びが悪いことで歯磨きの際に磨きにくい箇所が現れ、その部分はどうしても磨き残しになってしまいます。磨き残しが日に日に積み重なることで歯石や虫歯の原因となります。進行が早く最悪の場合、抜歯となり歯を失うこともあります。そのため早期の内に矯正治療を行ない歯列を整えることで、歯周病や虫歯のリスクを下げ予防しやすくなり、歯を長持ちさせる秘訣にもなります。

2.咬み合わせがよくなる

矯正をし咬み合わせを正しくすることで、食事がしやすくなる、話しやすくなることはもちろんのこと顔や身体のゆがみが治ったり、原因が不明だった肩こりや耳鳴り、慢性的な頭痛が改善されることがあるなど、全身の不調改善にも効果があります。

3.笑顔に自信が持てる

きれいな歯並びを得ることによりコンプレックスがなくなり、人前で話すことや笑うことなどに抵抗がなくなり自然と明るい印象を周囲に与えます。明るい印象はとても好印象を与えることになるので、人生においてプラスになります。

〈まとめ〉

歯並びがきれいなことは決してマイナスなことはなく、プラスになり明るい人生や性格を与えます。また、咬み合わせも良くなることで全身の健康にも繋がります。しかし日本ではまだまだ矯正治療に対しての関心は低いと思います。特に矯正治療は保険制度内での治療が行えず、自費であるために敬遠されがちです。

また幼少期からの矯正治療はなかなか理解が得られないこともあり、器具を付けていることで目立ち恥ずかしいといった理由もあると考えられます。しかし今では、従来よりも小さい物や、白や透明の器具で目立ちにくい物が主流です。またマウスピース矯正が適応される場合もあります。

このように医療も進歩しており、快適に矯正治療を行なうことができます。また日本では保険医療制度内での治療が当たり前となり、何か不調がでた場合のみ病院へかかることが主流となっています。そのため予防医療に対しての意識が先進国の中でも低いとされています。世界全体でみると日本がいかに遅れているかが分かります。世界に目を向けて医療について情報を得ることは大切です。

〈当院の患者様の矯正の例〉

当院では、ブラケット矯正とインビザライン矯正を行っています。希望や生活スタイル、症例など患者様一人一人に合った最善なプランを提供しています。写真の患者様は前歯にコンプレックスを持ち、矯正治療を決意しました。術前と術後を見比べると、とても歯列が揃ったことが分かります。この患者様の矯正方法など詳しくは、『2023.12.8投稿の矯正例のコラム』に掲載されていますので、そちらもぜひ拝読してみて下さい。