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【栃木の矯正歯科】東京から転院してきた妻の矯正。先生の顔も知らずに進んでいた抜歯矯正治療

2026.10.30

## はじめに

私の妻は、私と出会ったとき、すでに歯の矯正治療を受けていました。

それがきっかけで知り合ったわけではありません。ただ、職業病なのかもしれませんが、私はつい人の口元を見てしまいます。初めて妻に会ったときも、矯正装置をつけた口元が目に入りました。

そしてその瞬間、「これは診断が間違っている」とすぐに気づきました。妻が受けていた治療は、本来やるべきこととは逆のことをしていたのです。

今回は、実際の写真を見ていただきながら、「同じ歯並びでも、診断によって治療はまったく違うものになる」ということをお伝えしたいと思います。

## 東京で矯正を始めた理由

当時、妻は東京に住んでいて、矯正治療も東京の歯科医院で受けていました。

その医院を選んだ理由は、主に3つです。

- 情報がなかった:矯正について比べたり調べたりする材料がほとんどありませんでした。
- 紹介だった:知人からの紹介だったので、それだけで安心してしまいました。
- 費用がとにかく安かった

どれも、患者さんが医院を選ぶときによくある理由です。妻を責めるつもりはまったくありません。

## 治療中、一度も先生の顔を見たことがなかった

驚いたのは、治療の受け方です。

診療台に座ると顔にタオルをかけられ、そのまま処置が進みます。終わったらタオルを外して帰る。毎回これの繰り返しでした。

妻は、担当の先生の顔を一度も見たことがなかったのです。

その後、私と付き合うようになりました。私の地元が栃木なので、妻も栃木に移ることになり、矯正治療は私が引き継ぐことになりました。

転院が決まり、最後に東京の医院へ行ったとき、妻はそこで初めて担当の先生の顔を見たそうです。

正直に言って、私はこんなことはありえないと思っています。

## 顔を合わせて説明を受けることが、信頼の第一歩

矯正治療は短くても1〜2年、長ければそれ以上かかります。その間ずっと、自分の歯と顔立ちを預けることになります。

初対面の相手と信頼関係を築くには、まず顔を合わせて話を聞き、説明を受けることから始まるはずです。

- 今の歯並びはどういう状態なのか
- どの歯を、どう動かしていくのか
- どんな装置や材料を使うのか
- 歯を抜くのか、抜くならどの歯なのか、なぜその歯なのか

こうした説明を担当医から直接受けて、納得したうえで始める。これがとても大切だと考えています。

「紹介だから」「安いから」という理由だけで、顔も知らない先生に任せてしまうのは本当に危険です。

## 転院時の症例写真:私が治療を引き継いだときの状態

ここからは、東京から転院してきた妻の治療を、私が引き継いだときの写真をご覧いただきます。

【画像1:上顎の咬合面観】

【画像2:右側方からの噛み合わせ】

※転院時なので装置は外しています。


【画像3:下顎の咬合面観】

 
下の前歯にはデコボコ(叢生)があります。前医からは「下の2番を左右とも抜歯する」と言われていました。

上の写真を見ていただくとわかるように、左上の2番が歯列の内側(口蓋側)に入っています。問題があるのは左側です。

## 本来ならどう治療するか

この状態であれば、私なら通常は次のように考えます。

1. 左上4番を抜歯する
2. できたスペースを使って、左上3番(犬歯)を後ろへ下げる
3. 空いた場所に、内側に入っている左上2番を並べる

問題のある側でスペースを作って並べるので、シンプルに治療を終えられるはずでした。

## 前医で行われていた治療は「逆」だった

実際に行われていたのは、次のような治療でした。

- 問題のない反対側の右上4番を抜歯
- 右上5番と2番を引っ張り合わせて、抜歯したすき間を埋めようとしていた

妻によると、右上4番を抜いたときは血がなかなか止まらず、とても大変だったそうです。本来抜く必要のなかった歯で、つらい思いをしていたことになります。

さらに妻の話では、内側に入っている左上2番は「抜く予定」だったそうです。

付き合うようになって詳しく話を聞いたとき、私は思わず「えっ、それは違うんじゃないの?」と言ってしまいました。初めて会ったときに感じたことは、やはり間違っていなかったのです。

問題は左側にあるのに、右側の歯を抜く。そして、内側に入っている歯も抜く。診断の出発点が、私とはまったく違っていたのです。

## もしそのまま続けていたら

前医の方法でそのまま進めていたら、治療はうまく終わっていたでしょうか。

- 上は右上4番に加えて、左上2番も抜歯
- 下は下の前歯(左右の2番)も抜歯と言われていた

抜く歯がどんどん増え、健康な歯をいくつも失っていたことになります。こうなってしまうと、どうにもなりません。

一度抜いた歯は、二度と戻りません。だからこそ、最初の診断がすべてなのです。

## 遠回りになった6年間

妻の治療は、途中で3人の息子を出産したため何度か中断しながら、最終的に約6年かかりました。

東京の医院では上の歯の途中までしか治療が進んでおらず、それでも約30万円を支払っていました。全体を抜歯して矯正する場合、費用は一般的に100万円ほどかかります。「安いから」と選んだ治療が、結果的にはかえって遠回りになってしまったのです。

最初から正しい診断のもとで治療していれば、もっと短い期間で終えられていたはずです。

## 矯正治療の転院は、治療を見直すチャンス

引っ越しや転勤、結婚などで、矯正治療の途中に転院される方は少なくありません。

転院は不安なものですが、別の歯科医師の目で、これまでの治療を見直す機会にもなります。妻の場合も、転院がなければ、そのまま歯を抜き続けていたかもしれません。

今の治療方針に少しでも疑問があれば、転院先で遠慮なく相談してください。

## 後悔しない矯正歯科の選び方

妻の経験から、これから矯正を考えている方、転院を考えている方には、ぜひ次のことを確認していただきたいと思います。

- 担当医と直接顔を合わせて相談できるか
- 検査と診断の内容を、写真や資料を使って説明してくれるか
- 抜歯するなら、なぜその歯なのかを説明してくれるか
- 治療の流れ、期間、使う装置、費用の内訳がはっきりしているか
- 少しでも疑問があれば、セカンドオピニオンを受ける

費用の安さや紹介だけで決めず、「この先生なら任せられる」と思えるかどうかを大切にしてください。

## おわりに

東京から栃木への転院がきっかけで、妻の治療は大きく方向を変えることになりました。診断が違えば、治療はまったく逆の方向に進んでしまう。そのことを示す、身近な実例です。

矯正治療は、装置をつければ終わりではありません。正しい診断と、患者さんとの信頼関係があってこそ成り立つ治療です。

当院では、初めてのご相談から担当医が直接お話をうかがい、診断内容と治療計画をしっかりご説明しています。栃木で矯正治療をお考えの方、県外からの転院をお考えの方、今の治療に不安がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

## 初診相談・お問い合わせ

医療法人 金子デンタルオフィス
電話:028-688-8100
メール:kdo0218@outlook.jp


経過7年 良好です。

 

術前の左2番は改善されています

 

下のデコボコは改善されています

症例情報

- 主訴:歯並びのデコボコ
- 診断名:叢生(重度)、左上2番口蓋側転移
- 治療内容:マルチブラケット装置による抜歯矯正。他院(東京)で開始した矯正治療を、転院により引き継いで行いました。転院時、右上4番はすでに前医で抜歯されていました。
- 治療期間:約6年。途中、3回の出産により治療を中断した期間を含みます。
- 費用(税込):当院での全顎抜歯矯正の標準的な費用は、約100万円です。
- 主なリスク・副作用:歯根吸収、歯肉退縮、後戻り、治療中の痛みや違和感などが生じることがあります。

 

追伸 出会う人で人生が変わります。

金子泰英

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